脚本家学校04 シナリオ・センターの料金と講座の比較

私はシナリオ・センター(通称シナセン)の初心者コース(シナリオ作家養成講座)に通っていました。シナリオ・センターの初心者コースは複数あり、複雑で勘違いしやすいので違いを説明します。

シナリオ・センター 初心者コースの講座と修了後の進級先の講座 一覧
シナリオ作家養成講座 → ゼミナール研修科 → 作家集団
シナリオ8週間講座 → ゼミナール本科 → ゼミナール研修科 → 作家集団
シナリオ通信講座 基礎科 → 通信本科 → 通信研修科 → 通信作家集団

シナリオ・センター 初心者コースの講座と料金 一覧
シナリオ作家養成講座(週1回6か月、全23回、添削21回、料金96,800円(入学金3,300円+授業料93,500円))入学金の免除制度あり
シナリオ8週間講座(週1回2か月、全8回、添削7回、料金25,300円(入学金2,200円+授業料23,100円))
ゼミナール本科(週1回最短5か月、全20回、発表20回、最短の料金54,000円(入科金10,000円+授業料8,800円/月×最短5か月))課題20本終了しない場合+授業料8,800円/月
シナリオ8週間講座 → ゼミナール本科(週1回最短7か月、全28回、添削7回+発表20回、最短の料金79,300円(シナリオ8週間講座 料金25,300円+ゼミナール本科 最短の料金54,000円))課題20本終了しない場合+授業料8,800円/月
シナリオ通信講座 基礎科(6か月、添削12回、最短の料金30,800円)基礎科の期限を過ぎると6か月まで+授業料5,100円
シナリオ通信講座 通信本科(12か月、添削20回、最短の料金50,700円(入科金10,000円+受講料前期20,350円+後期20,350円))
シナリオ通信講座 基礎科 → 通信本科(18か月、添削32回、最短の料金81,500円(シナリオ通信講座 基礎科 最短の料金30,800円+通信本科 最短の料金50,700円))基礎科の期限を過ぎると6か月まで+授業料5,100円

シナリオ・センターの初心者コースは、6か月のシナリオ作家養成講座、2か月のシナリオ8週間講座、郵便で添削してもらうシナリオ通信講座 基礎科の3講座あります。これは東京の話です。

大阪のシナリオ・センター大阪校は代わりにシナリオ作家養成講座(基礎科)があります。以前は東京からシナリオ作家養成講座の講師を2人呼んで、同じ内容の授業をしていましたが、今は独自の授業に変わっています。時期によって授業回数や授業時間の長さも違い、東京と同じ講座名でも内容は違います。

シナリオ・センター横浜教室もあります。東京に問い合わせると横浜教室について教えてくれます。内容は東京とほぼ同じですが、講座数は少なくなります。

シナリオ8週間講座から説明します。一番安く期間も2か月と最短です。大人数で1人の講師から基本的な脚本の書き方の講義を受けます。毎回、課題があり、課題を家で書いて提出すると、講師に添削されて返ってきます。シナリオ8週間講座は欠席しても授業内容を教えて貰えるので、全員同時に修了します。

シナリオ8週間講座の修了後はゼミナール本科に進級できます。ゼミナール本科は講師1人生徒15人程度の少人数制で、講義は無く、書いてきた課題を他の生徒の前で朗読して感想を聞く授業になります。ゼミナール本科は20本の課題があります。課題1本目から課題20本目までの人が同じクラスになります。

ゼミナール本科は20本の課題を全て書き終わるまで、ゼミナール研修科に進級できないので、最短でも5か月かかります。課題は徐々に難しくなり枚数も増えるので、週1回ペースで5か月間も課題を書き続けるのは大変です。月ごとの料金なので最短で課題を終わらせないと、追加で料金がかかります。

ゼミナール研修科に進級するまでの合計の料金は、シナリオ8週間講座 → ゼミナール本科が一番安い料金ですが、ゼミナール本科の課題が1回でも遅れるとシナリオ通信講座 基礎科 → 通信本科より高い料金になり、5回遅れるとシナリオ作家養成講座より高い料金になってしまいます。

シナリオ通信講座 基礎科と通信本科はシナリオ8週間講座とゼミナール本科の通信教育です。「シナリオの基礎技術」という市販の参考書が教材として送られてきます。シナリオ8週間講座やシナリオ作家養成講座の講義は「シナリオの基礎技術」を基にしています。講義がないので、自分で読んで勉強します。

シナリオ通信講座 基礎科と通信本科は、課題を封筒で郵送すると講師に添削されて返ってきます。課題以外に質問などもできます。郵送なので切手も必要です。シナリオ通信講座 基礎科は6か月、通信本科は12か月の課題の期限があります。課題が終わらない場合は延長料金を払って続けることになります。

通信教育なので他の生徒との交流はありませんが、シナリオ・センターの生徒は通学でも通信でもシナリオ・センターが発行している月刊シナリオ教室という雑誌が貰えます。毎月生徒の優秀な課題やコンクールの受賞作が掲載されるので、通信でも他の生徒がどういう課題を書いているのかは分かります。

シナリオ通信講座 基礎科は通信本科以降に進級しても、月2回ペースで課題の添削が続きます。ゼミナール本科以降に進級すると週1回ペースで課題を書けなくなる人が多いので、通信の方が続けやすく、早く課題が終わる可能性が高いでしょう。進級のタイミングで通信と通学は変更することができます。

最後にシナリオ作家養成講座の説明です。シナリオ8週間講座とゼミナール本科を足すと、シナリオ作家養成講座になると勘違いしている人がいますが、内容が違います。シナリオ8週間講座を修了してからシナリオ作家養成講座で勉強し直す人もいたので、注意が必要です。

シナリオ作家養成講座も大人数で1人の講師から基本的な講義を受けて、課題を家で書いて添削してもらうのは同じです。シナリオ作家養成講座は基本を教える講師1人と実践的なことを教える講師1人が交代で教えるので、基本以外に企画書やコンクール用のあらすじの書き方、小説の脚色なども学べます。

シナリオ8週間講座の基本的な内容をより詳しく教え、他にも企画書の書き方なども教える感じです。別料金で企画書やコンクール対策などの特別講座があるので、シナリオ作家養成講座でなければ教えて貰えないというわけではないです。まとめて教えるので、個別に講座を受講するより安くなる感じです。

シナリオ作家養成講座はゼミナール本科のように課題を朗読して他の生徒の感想を聞くことはありませんが、1.5枚の課題を書いて発表し人気投票する授業が1回あります。課題に関係なく、6か月でゼミナール研修科に進級できます。シナリオ8週間講座 → ゼミナール本科の場合は最短でも7か月かかります。

シナリオ作家養成講座が基本以外も教えて貰えることを考えると、ゼミナール研修科に進級するまでの合計の料金はシナリオ作家養成講座もシナリオ8週間講座もシナリオ通信講座 基礎科もほぼ同じ料金になります。基本以外も一緒に習いたいのか、他の生徒から感想を聞きたいのか、通信教育なのかの違いです。

私は無料説明会で話を聞いて、一通り学びたかったので、シナリオ作家養成講座を選びました。どれを選んでもたいして変わらないと思います。また、シナリオ8週間講座やシナリオ通信講座 基礎科を選んでも、ゼミナール本科や通信本科に進級する必要はないので、進級せずに退会してもいいと思います。

初心者コースは頻繁に募集され、修了後にほとんどの人が進級しますが、進級後に退会していく人も多いです。初心者コース以降に進級しても、書いてきた脚本の感想を聞くだけになります。基本は習った方が早いですが、そこから先は自分の努力次第なので、効果が無いと思ったら退会した方がいいです。

シナリオ・センターの初心者コースの講義内容は市販の参考書「シナリオの基礎技術」を読むと分かります。かなり昔の本なので、シナリオ・センターの初心者コースの講義では、分かりやすく説明しています。シナリオ・センターの課題・20枚シナリオに関しては続編の「シナリオの技術」に載っています。
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