傾向と対策18 地方のシナリオコンクールの特徴

私は東京に住んでますが、大阪のシナリオコンクールで受賞しました。シナリオコンクールの審査に住んでいる場所は全く関係ありません。ただ私が大阪出身と話すと、良かったという感じになりました。毎日新聞関西版にドラマが放送されるときに紹介文が掲載されましたが、大阪出身と強調されていました。

どこに住んでいるかは、シナリオコンクールで大賞を受賞できるかに関係ありませんが、地元の人が受賞すると喜ばれるのは確かです。私は地方のラジオCMも応募していますが、地元の人が受賞すると主催者は喜びますし、がんばってほしいと普通に言ってます。地元の人だけに特別賞を出すこともあります。

地方のシナリオコンクールはその地方を舞台にした募集が多いです。地方のシナリオコンクールの審査員もその地方に住んでいる人が多いです。審査員は脚本以外の個人情報は分からないですが、セリフで方言を使うと地元の人と思われるので、有利になります。地元のことをよく調べている証明にもなります。

その地方を舞台にした募集ですが、有名な場所は他の応募者も使うので、どうしても同じような傾向になってしまいます。マイナーな場所は分かりづらく、その地方以外でも成立するような脚本も評価されません。他のシナリオコンクールに比べて、その地方を調べるための時間が余分にかかります。

私が受賞した脚本は京都に行きたい東京の学生の話で、京都に行かないで終わります。それでも受賞できているので、ドラマが起こる場所をその地方にする必要はないです。ただ、方言が有利になると思い、京都出身の関西弁を使う主役の友達を登場させましたし、京都の有名なものの名前は出てきます。
脚本の直し01 シナリオスクールの課題が放送台本になるまで

方言に変換するサイトとかで、標準語を方言にはできますが、地元の人が読むとやはり不自然です。あまり古い方言でも意味が分からなくなるので、地方が舞台の映画やドラマで喋っている方言を使うのが一番だと思います。方言は地域によって違うので、どれを使うかの判断は難しいです。

東京で行われるシナリオコンクールは全国から応募が来るので、方言でも標準語でも有利不利はありませんが、東京の人が読んでも意味が分かる程度の方言にしておいた方がいいです。シナリオコンクールの受賞式に出席するための交通費などを心配する人もいますが、交通費は出してくれるところが多いです。

ホームページでシナリオコンクールの審査結果を発表しているところは、授賞式の写真が掲載されているので、みんな同じ背景の写真であれば、たぶん交通費は出してくれます。個別の写真や参加して無い人がいれば交通費などは自分で負担しないといけないかもしれません。

私がNHK大阪放送局のシナリオコンクールで受賞してドラマが放送された時は、授賞式、ドラマの初回打ち合わせ、ドラマ収録の3回大阪に行きましたが、主催者側に3回とも一泊するためのホテルを予約して貰い、新幹線代とホテル代は全額払って頂きました。

初回の打ち合わせ以外は電話で打ち合わせしてました。修正した脚本はメールで送ります。地方だからといって不利になるようなことはありませんし、収録に参加できなかったとしても問題ありません。脚本家の仕事は収録日前にほぼ終わります。
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