傾向と対策14 何かが足りないのではなく余分なのでは

私はシナリオコンクールで落選した脚本をタイトルだけ変えて他のシナリオコンクールに応募しています。そんな脚本がシナリオコンクールで受賞することはありませんが、どこに応募しても一次審査で落ちる脚本か、一次審査を通過することもある脚本か、シナリオコンクールの審査員の評価が分かります。

どこに応募しても一次審査で落ちる脚本でも全部がダメということはないので、構成を変えるだけで違った脚本になります。アイデアだけ残して登場人物を変えるとか、1シーンだけ使うとか。1回バラバラにして、使えるところは使います。全然違う脚本にして、他のシナリオコンクールに応募しています。

同じシナリオコンクールに応募する人はいないと思いますが、違うシナリオコンクールでも審査員が同じ場合があります。シナリオコンクールの審査員のコメントで、違うシナリオコンクールの最終審査に残った脚本なので新作を書いた方がいいと指摘されているのを見たことがあります。

私が初めて受賞した「簿記の先生がうるさい」はテレビドラマのシナリオコンクールに2回応募しましたが、一次審査落ちでした。ラジオドラマに変更して応募したら佳作を受賞しました。ラジオドラマにするために、映像でしか分からない部分をかなり削って内容が薄い脚本になってしまいました。

それが逆に良かったのかもしれません。何かが足りないのではなく何かが余分だったのでしょう。シナリオコンクールで落選すると、何かが足りないと思い、エピソードを追加したり登場人物を増やしたくなりますが、余計な部分を削った方がダメな脚本とバレないのかもしれません。

「簿記の先生がうるさい」はテレビドラマ版もラジオドラマで受賞した脚本も公開しています。削ったせいで枚数が足りなくて無理やり引き伸ばしていることが分かると思います。無駄な会話で枚数を稼いでいます。
脚本の直し01 シナリオスクールの課題が放送台本になるまで

シナリオコンクールの一次審査に1回落ちただけでダメな脚本と諦めるのはもったいないです。いろいろ試すべきです。私はどう変更してもシナリオコンクールの一次審査で落ちたときに諦めますが、それでも、ネットで公開することはありません。脚本の一部分だけでも使うかもしれないからです。
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