傾向と対策04 脚本の箱書きの効果の比較と検証

私は脚本を書くときに、まずアイデアを考え、箱書きをしてから、脚本を書いてます。箱書きはどういうアイデアをどこに配置するかの一覧表のようなものです。カードに書いたアイデアを箱に入れてまとめていたことから、箱書きと言われているみたいです。

私は脚本を書き始めたころは、まずアイデアを考え、だいたいの流れだけ決めて、すぐに脚本を書いてました。その方が早いと思っていましたが、箱書きをした場合としなかった場合を比較した結果、箱書きをした時間を足しても圧倒的に早く脚本を書けることが分かりました。

箱書きをしないで脚本を書くと、途中で書けなくなったり、考えることが多く、なかなか進みませんでした。だいたいの流れを決めたはずなのに全く枚数が足りなくなり、出来上がった脚本に無理やりエピソードを足したり、セリフを多くしたりして、規定枚数まで書いてました。

箱書きはエクセルを使って書いてます。参考書に構成や箱書きの方法が掲載されているので、いくつか組み合わせて自作したものです。参考書に掲載されている方法はさまざまなパターンに対応させるために、ざっくりしているので、好きな映画に当てはめて自作しました。

参考書に掲載されている方法は人気脚本に当てはまるので、そのまま使えそうですが、ダメな脚本にも当てはまります。有名な参考書は面白い脚本を書いた脚本家もダメな脚本を書いた脚本家も読んでいます。いろいろ試して自作したものを何度も更新して使ってます。

アイデアを箇条書きで埋めていきます。エクセルは色分けしたりコピーが楽なのと、数字を入力するだけで自動的に分量を計算してくれるように設定できるので、シナリオコンクールの規定枚数が変わっても何枚目の何行目からか簡単に分かります。

箱書きを一画面で表示すると、足りないものや余分なもの、全体の流れも確認できます。どういうことが起こるのか、伏線の場所も箱書きで決めます。箱書きの段階で、アイデアの情報があってるいるのかネットで調べて確認したりします。

思いついたままに書いていくと、全体的なバランスが崩れます。箱書きで大きな流れを把握していれば、迷うことなく書けます。箱書きで何枚目の何行目までと細かく分量が分かるので、書いてる途中で調整できて、応募要項の最低枚数で完成します。

箱書きの段階ではいくらでも思い切って変更できます。エピソードの位置の入れ替えなどが簡単で、いろいろなパターンを試せます。脚本を書いた後では、構成を変えたりするのはかなり難しく、修正ミスも多くなるので、箱書きの段階でしっかり作るのが重要です。
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